【児童労働は一転して増加に】
児童労働の現状
ユニセフ・ILOによると世界の児童労働は推計1億6,000万人。(2021年6月10日発表)実は4年前の調査から840万人も増加しています。2000年の2億4,600万人からこれまで減少傾向にあったことからすると残念な結果といわざるをえません。ちなみに児童労働とは18歳未満の労働の中で、国際条約で「子どもがするのを禁じられている労働」を指します。
繊維産業における児童労働
「1枚のTシャツのコスト構造について」でもお話しましたように、先進国の資本主義社会において、企業が利益の最大化を追求するのは当然の流れといえます。1円でも安くつくりたい、その矛先は途上国の綿花農園や工場での労働者の賃金に向けられます。子どもを奴隷として労働させることで(大人をつかうより)低い賃金で雇えるのです。例えば、綿花を摘んだり、畑を耕す作業程度であれば子どもでもできるということになるのです。中学生くらいの年齢の子どもであれば少し教えればミシンの操作もできるようになります。
児童労働撲滅へのフェアトレードの役割
フェアトレード国際基準では、児童労働を禁止しています。綿花畑や縫製工場などの製造にかかわるすべてのサプライチェーンはつねに監査の対象となります。
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