1枚のTシャツのコスト構造について

【画像:一般的なTシャツとEDUCAREのTシャツの価格構造比較図】

一般商品とのコスト構造の違いについて

EDUCAREのTシャツと一般のTシャツとの価格構造の比較をわかりやすくチャートにしてみました。わかりやすくするために小売価格をEDUCAREと同価格の1,600円とします。一般的なTシャツの原価率(工場出荷価格)はおおまかに小売価格の20%程度です。この場合は320円になります。え、そんなに安くつくれるの?と驚かれる方も多いと思います。

問題は「売れ残り」にあり

ここ数年アパレル製品の売れ残り品の廃棄の問題が取り上げられることが多くなってきました。生産量に対しておおよそ半分が消費者に渡り、残りの半分は廃棄処分されることになります。保管するにも莫大な倉庫代がかかりますし、ファッション製品ですから、保管しても来年売れるかわかりません。アパレルメーカーは、半分は売れ残ることを前提に小売価格を設定する必要があるため、利益を確保する為にはコストも低く設定する必要があるのです。

すべてのツケは弱者に

320円でつくることは簡単ではありません。一般的なメーカーは繊維商社等に注文し、すべてお任せするのですが、中間費用がかかるため自社で直接工場から買い上げる方法(SPA型)が2000年頃から増えてきました。欧米の「ファーストファッション」がこれにあたります。大量に買い上げることで1円でも安く仕入れるために「工賃」(人件費)と「コットン」(原料費)がターゲットになります。大量につくれば安くなるでしょ?、ということで売れないものを大量につくってきた結果がこういった廃棄の問題につながっているのです。先進国に住む私たちが安く買えるという「幸せ」を享受するということは、実は途上国の社会的立場の弱い、労働者の犠牲のうえに成り立っているのです。

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